3/7
23608人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
向かう先は屋上 普段は鍵がかかってるが真治は合鍵を持っていた 部活の先輩から貰った合鍵 よく屋上に集まってはタバコをふかしていた 同じ仲間にならなきゃ貰えない合鍵は それだけで仲間のしるしなのだ 「俺は絶対助かる!」 上る足どりは軽快だ 本当は真紀も連れてきたかったが 隣にいる奈々ってやつが邪魔だった 真治の嫌いなタイプだ 嫌なものに嫌と言い、いろんな事を知っていて、おまけに頭の回転が速い なんだか見下されてるみたいで不愉快だ やっぱり女は少しぬけてるくらいが調度いい 階段を上っていると後ろから別の足音が聞こえた トントントン… ふと立ち止まる 何も音はしない また歩き出すと トントントン… やっぱり誰かがついて来ていた 屋上まであと少しなのに… 真治は慌てて走り出した
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!