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無言の空気に包まれた資料室に切り出したのは真紀だった
「最後!最後に何か載ってる!」
埃にまみれて見えなくなっているが確かに最後に何か書いてある
それを汚さない様、息を吹きかけると
最後の文字が見えてきた
「自分以外の…誰かを…信じるな。赤子は…姿を変えて…殺しにやって…くる………。」
息を飲んだ
多分真紀もだろう
真紀!赤子さん?なんて言えるわけがなかった…
「私、信じてるから…。奈々が違うって事…。」
真紀は呟くように言った
「私だって信じてるよ!」
100%なんて言えない
きっとどこかで疑ってた
だからかなぁ
「無理すんなって!」
真紀は明るく努めて言った
余計に辛くなるだけだったが
その時だ!
図書室のドアが開く音がした
隠し扉のドアを開けようとしてる音も
ドンドンドンドンッ
「何で?何で開かないの?」
万莉菜の声だった
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