ー 梅のクニ

9/11
前へ
/40ページ
次へ
「あとインテリア!」 「いん…てりあ?」 「少なくともベッドと綺麗なランプとベッドカーテンとソファーと机く・ら・い・は用意しなさい!」 「…あのな」 「そして香!充分換気してからアロマキャンドルつけて!!ちなみに甘い系嫌いだから。」 あろま…きゃん なに? 「最後にお風呂!バスタブには薔薇を浮かせて!以上!!とりあえず紅茶煎れて!!えっと…ショートケーキがいいな♪」 「なるほど、家出でもしてきたのか?」 「…そんな幼稚な事すると思って?」 「お前、貴族だったのか?」 「な!!!?」 「たくさんあるから良く聞け。一つ目。この楼閣にはランプも無ければお姫様ベッドもない。あんな可愛いいフリフリカーテンも無いしこじゃれた机も無い。二つ目。アロマ何とか?知っているさ。名前こそ知らんかったが、火を付けると綺麗な灯りと芳しい香りになるんだろ?。一本で何日もつか知らねえが、それを一本買う値段と、3ヶ月分の食費が同じ値段だっつ事もな。」 「………。」 「三つ目。悪いがお前が言った家具を揃える金も置く場所もない。四つ目。薔薇風呂なんてめんどくさいし金もない。五つ目。悪いが紅茶なんて茶葉はない。し、ケーキなんてまぁ、もともとあんま甘いもん食わねえし。」 カルチャーショックに近い物を受けたらしい。いかにも゛開いた口が閉まらない゛って感じだ。 「…待って。そう言えば着るものは?」 「和服ってとこ?まぁ、…姉さんが持ってきてくれたけど。」 「え……じゃあ、私どこで寝るの?」 「ココじゃねえのか?」 「やだやだやだ!!和式なんて可愛くないし野蛮!大体、何が好きであんたと同じ部屋で寝ないといけないの!?」 「ひどい言われようだ。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加