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「は?じゃないの!全部食べてみたい!!」
「・・・食べきるわけないだろ、大体年端の女の子がそんなに甘いもんをガツガツ食べてちゃいかんぞ」
「あんたがいるじゃない!早く!」
「いや、俺甘いもん好きじゃないし」
「・・・お願い。」
少女はつぶらな目で少年の顔を少し覗き静かに呟いた
「・・分かったぁい。」
・・・断れるわけないじゃんか
不覚にも少女を゛可愛い゛と思ってしまった彼は赤くなった顔を隠すように厨房へ注文を伝える
(断らせるわけないじゃない)
不敵な笑みを浮かべた彼女もまた、顔を隠すように膝に目を落としていた
少年の恥じらいと少女の小さな陰謀が綾なされた団子屋であった。
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