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そんな三匹の涎だらけの俺を見てルッツは肩に手を掛け一言。
「風呂に入るか、兄さん…」
弟に責任追及も出来なかった俺様はただこくりと頷く事しか出来なかった。
ルッツ自身からもよほど勤しんだのであろうか汗がポタポタと滴っていた。まぁ良い男に育ってくれたこと。
□□
風呂からさっぱりとして上がり俺はソファーにぼふりと座り込んだ。
やっぱり仕事の後のシャワーは気持ちが良い。(遊ばれていたとか決してそういうのではないからな!!)
ルッツもどうやら上がった様で片手に炭酸を持って俺の側に腰掛けた。
ああいよいよだな…!ルッツが休みの日だけに俺様に与えられる仕事
その2
ルッツに構ってもらう
がスタートする!久々にじっくりと眺めるルッツの体格に自然と頬が緩む。…まぁ100%俺様のお陰だけどな!なんて頭の中で思案していたらルッツから声が掛けられた。
「そういえば兄さん、掃除中に面白い物を見つけたんだ。」
「ん?何だ?その面白い物って…」
面白い物と言われて聞かない理由がどこにあるっていうんだ。自然と俺の興味関心はその面白い物に引きつけられていく。
「気になるか…?」
俺を試すようにルッツは俺の顔を覗き込んで尋ねた。
勿論、ここは2つ返事で飛び付く以外の選択肢はない。
「あったり前だろ!ほら、ここに持って来いよ!」
俺はパシパシとソファーを叩き、ルッツを催促した。
そんな俺の様子を見てルッツはふわりと微笑むとソファーを立ち、その面白い物を取るべく部屋へ向かって行く。
あぁ…楽しすギルぜー!
朝方は最悪なスタートだったがどうやら俺を待っているのは最高の休日の様な気がして、俺は胸を高鳴らす事を辞めることは出来なかった。
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