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俺は携帯を取り出した
直樹のデータを呼び出して、ため息をつく
そして削除を設定して、ボタンを押そうとした
けど
「─────待って。」
「え、」
突然雄輔に手を掴まれた
雄輔を見ると、いつになく真剣な表情をしていて
俺はちょっと戸惑った
「…、え…なに？雄輔？」
「ごめん、つーのさん、教えてほしいことがある」
「何を？」
雄輔は一瞬ためらって
けどしっかりした口調で言った
「そんなに好きなのにさ、別れなきゃならない理由ってなんだったの？」
「…ｯ…！…」
「教えて。でないとそれ、消させないから。」
雄輔ははっきりと言い放った
視線を外すことを許されない
俺は大きくため息をついて、ゆっくり話し始めた
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