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次の日の夜
俺はあの夜に寄った学校の校庭にいった
三年前と何も変わってなくて
風は冷たいし
満天の星空で
ただひとつ違うのは、
隣に直樹がいないこと。
ポケットから携帯を取り出してメールボックスを開いた
未送信のメールが三件ある
宛先は全部直樹で
「未練たらたらじゃん」
と、俺は笑った
けど
「………カッコワリィ…」
頭を抱えて座り込む
どうしてこんなに弱いんだろう
なんで捨てきれてないんだろう
忘れるって、誓ったのに
もう、大丈夫だよって
もう、泣かないよって
視界が涙で滲んだ
やべ、止まんねぇ
「……好きだ」
頬に感じる雫に心を痛めて
口から出た言葉を、今日だけは止めないで
「…好きなんだよぉ…ッ…」
俺はまた、約束を破った
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