9人が本棚に入れています
本棚に追加
ただ悲しかった。
けれど、何処かでまだ彼を信じる私が居た。
その日、私の心の何処かに穴がぽっかりと空いてしまった。
がちゃり
ドアが開く音と、彼のただ今と言う声。
おかえりなさい
思わず声が上ずってしまった。
何かあったのか?
彼は優しく微笑んだ。
あは、誰にでもそうやって笑うんでしょう、私は知ってるのよ。
彼の顏を見たら、涙と同時にやっぱり止めようか、なんて考えが頭を過る。
けれど、私は彼が欲しいの。
ごめんね。
最初のコメントを投稿しよう!