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からんと何かが落ちる音がした。
「何やってんの」
「まぁ、くん」
「しないって言ったよね」
「ごめんなさい、私、また」
ぺたんと床に膝をつく。
彼は私を抱っこして、お風呂場へ連れていった。
ぬるま湯で傷口を洗い流す。
痛いけどぞくぞくする。
私はきっと変態なんだろうな。
彼が手当てをしてる間、私はぼんやり彼の顏を見つめた。
キスしたい。
なんて、今言ったら怒られるかな。
もうしない。
何回も誓ったのに、悉く私は其を破った。
彼は悲しそうな声で、私の名を読んだ。
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