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「今、心は自分の中にあると思ったかね?」 …心を読まれている? 「ハハハ、君のハートは君の中にあるさ。 しかしこれは君の心さ。 君の心は少し止まっているようだから、しばしその胸の中から借りている。」 返せよ。勝手に使うんじゃねぇよ。 「大丈夫大丈夫、悪いようにはしないさ。 この心、こっちに取り出してはいるが精神とは繋がっている。」 男がオレに近付いてきて、でこを指さしていった。 「ただ、お前は自分が自分であることを気にしすぎて、自分が自分一人のものであると思ってるようだから、それが気にくわないのさ。」 くるりとオレに背を向け、またハートの装置の脇にたった。 「お前の心はお前だけで構成されているか?」 だって、オレのじゃないか。 「本当にそうかね?」 男が謎のレバーをひいた。 大きなハートが分解され始める。 “心”がバラバラになる…! やめろよ! 「見ろ、お前の心の構成要素だ。」 見ると、そこには、様々な色の小さなハートがたくさん浮かんでいた。 「これが知識で、これが常識、これが肉体的体験…これが本能…」 男が指差しながら言う。 「他は、お前に関わる人々のハートだ。」 は?何それ?
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