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そうなんだ……とにとりは頷き、それから黙々と前へと進む。
そして……
「……見えました」
にとりのライトの先に黒い物が見え、椛はそう告げた。
「……分かった。
取り合えず、ここからは慎重に行こう」
この時点で溢れんばかりの好奇心が沸き上がってくるが、それに突き動かされては、もしあれが危険物だった場合危険が及ぶ。
にとりは逸る気持ちを抑え、さっきまで以上に注意を払いながら進んだ。
そして、ついにそれの目の前へとたどり着いた。
「『C62 49』……」
にとりはそれの先頭についているナンバープレートのような物を読み上げる。
「製造番号か何かなのかな……」
電灯のような物が二つ、先頭の両側には大きい板が設置されている。
すると、懐中電灯を向けて探索している内にある物に気が付いた。
「これは……車輪?」
にとりは横の方に回り込んでいく。
「にとりさん!
気をつけて下さい!」
「分かってる」
椛にそう答えつつ、機械を調べる。
この機械は全体的に横長の形をしていて、1番後ろに箱型の形をしたものがついている。
また……
「やっぱり車輪がついてる……」
下にはそこには先頭についてた物より大きめの車輪が三つあり、それ以外にも後方も車輪はあった。
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