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そして、大きい車輪は複雑に棒のような物で繋がっていた。
「凄い数の車輪……。
乗り物なのかな……これ」
「乗り物……ですか?」
いつの間にか近くに来ていた椛は不思議そうににとりを見る。
「多分……だけど。
それと、この車輪、何かに乗っかってる」
にとりはしゃがみこんでそれに光を当てる。
「鉄のレールみたいですね。
木の板の上に乗ってる……」
「これの上を移動する機械なのかな……。
後は操縦する場所を見つければ……ここかな?」
運転室の入口を発見し、解放式になっていてドアがないそこに足を踏み入れる。
「……!?」
その途端、にとりは中を見て目を見開いた。
「どうしたんですか?」
動かないにとりを見て、首を傾げる椛に、にとりはゆっくり告げた。
「椛、手伝って。
中に人が倒れてる……」
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