洞窟にあった物

5/5
前へ
/36ページ
次へ
そして、大きい車輪は複雑に棒のような物で繋がっていた。 「凄い数の車輪……。 乗り物なのかな……これ」 「乗り物……ですか?」 いつの間にか近くに来ていた椛は不思議そうににとりを見る。 「多分……だけど。 それと、この車輪、何かに乗っかってる」 にとりはしゃがみこんでそれに光を当てる。 「鉄のレールみたいですね。 木の板の上に乗ってる……」 「これの上を移動する機械なのかな……。 後は操縦する場所を見つければ……ここかな?」 運転室の入口を発見し、解放式になっていてドアがないそこに足を踏み入れる。 「……!?」 その途端、にとりは中を見て目を見開いた。 「どうしたんですか?」 動かないにとりを見て、首を傾げる椛に、にとりはゆっくり告げた。 「椛、手伝って。 中に人が倒れてる……」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加