消えたはずの機関車と少女

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おじいちゃんが動かない機関車の運転席に座り暗い顔をしている。 おじいちゃんばかりではない。家族のみんなが暗い。 理由は全然分からない。 我が家が貧乏だから? 私が勉強できないから? それとも……この『蒸気機関車』のせいかな? これがどこからやってきたのかも分からない。 本当に何も分からない。 家族はその事についてあまり話さないし、子供で、頭が弱い私だから、もし聞いても分からないかもしれない。 そんな私だから、おじいちゃんにこんな事を言うしか出来なかった。 「笑おうよ、おじいちゃん。 そんな顔してちゃ、つまらないよ」
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