320人が本棚に入れています
本棚に追加
「男の人だったんだ。全然気付かなかった・・・」
あんなに綺麗な肌をしていて、男の人だったとは・・・羨ましい限りだ。
思いっきりべっぴんさんな女の人だと思ってた。
「あはは、真司の女装見破る人なんか、そうそういないよ~。
ねっ、真司?」
今度は可愛らしい声が聞こえる。
奥の方から私より少しだけ小さい男の子が笑いながら歩いてきた。
「まあね。美しさなら誰にだって負けないもの」
真司さんと言う人は、また綺麗にニコッと笑う。
す、すごい自信だ。
「確かになあ!
咲人が真司を初めて見た日なんか、口説きまくってたもんな!」
部長が何かを思い出したのか、笑い出した。
可愛らしい男の子も笑い、真司さんも笑い・・・私と変な人以外みんな笑い出した。
「仕方ないですよ・・・。真司さん、綺麗過ぎたんですもんッ」
この流れからして、さっきから変な人が咲人って呼ばれてるから、この人が咲人らしい。
「そうだな!咲人は何も悪くねーなぁ!」
部長さん!笑いすぎです!!涙が出るほど可笑しい出来事なんですか!?
この変質者さんは、存在自体可笑しいけれど!
「まあ、この辺にしてあげない?さすがに咲人が可哀想だわ」
みんなが爆笑してる中、真司さん以外の綺麗な女の人が声を出した。
ぱっちり大きな目にクリンクリンの睫毛。髪はパーマなのか結構強めのウェーブがかかっている。
これまた綺麗な人だなぁ。
最初のコメントを投稿しよう!