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「な、なに!?
今度は何が起きたの!?」
あまりの音に、怒るお姉様に怒られてるのを忘れて、抱きついた。
「きゃあっ、なによ!」
甘い香りがするお姉様。ふんわりした香りだ。
って、そんなことを実況してる場合、じゃなくてっ!!
「あっはっはっ!
またかよ!あははっ!」
部長は奥を見ながら脳天気に笑っている。
周りのみんなも「またか」と、呆れたような顔つきになっていた。
バキッとかドカッと音が激しく聞こえ、奥からそのまま何かが見える。
「え!?」
殴り合ってる!?
その姿を見て、驚いたのも束の間、殴り合ってる2人は、こっちの方になだれ込んできた。
「ぎゃああぁぁ!ぎゃああぁぁ!ぎゃあぁぁあ!!」
「うるっさいわね!
いい加減離れなさい!」
お姉様に頭をバシッと一発強く叩かれ、体を引き離された。
なだれ込んできた2人を見ると・・・またイケてるメンズか。
「なんだ、またイケてるメンズか」
「お前、ホッとする理由が可笑しいぞ」
イケメンさんに笑われる。右も左も素敵なお顔をお持ちの方ばかりだ。
私みたいな奴がいるなんて、なんかこの空気を共有してることさえも申し訳ない。
「いってぇな。ん?あれ?誰だ、コイツ」
床に寝そべっていた喧嘩してた1人が立ち上がり、私を見て言った。
なんか眠そうな顔してるなぁ。
「新入部員か」
もう1人の背がスラリとした人も、立ち上がり言う。
この人たち、殴り合ってたせいか、顔中痣だらけだ。コワい・・・。
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