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「大丈夫だ、大丈夫だ、大丈夫だ……」
さっきから同じ台詞を呟き続ける怪しい男が1人、てゆうか俺。
「おいおい、お前らしくないな、緊張すんなよ、ただ厨房から接客に回されただけだろ」
そんな俺の肩をポンポン叩きながらそう言うのは、バイト同期で同い年の野間口。
「あ…あぁ」
もはや気の抜けた返事しか出来ない俺なんだが、緊張しているわけでも無ければ、人見知りな訳では断じてない。
ただ、あの悪いクセのせいで、俺は接客はやりたくはなかった。
何故ならそのクセが出ると、クビは免れそうに無いからだ。
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