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「我が紅魔館へようこそ、お客様。私はこの館の当主、レミリア・スカーレットと申します。以後よろしくお願いいたします。」
中に入りレミリアらしき人物が椅子から立ち上がり優雅に挨拶をしたので俺はどうして良い判らずに会釈だけ返すのが精一杯だった。
ゲームとは違って彼女の威圧感、カリスマ性がひしひしと伝わってきて、俺は生唾を飲み込んだ
「ふふ、そんなに緊張せずとも楽になさってくださいな。別に取って喰ったりはしませんから」
レミリアはそんな俺の心境を見透かしてか妖艶に笑いかけながら言葉を続けた。
「……ふぅ…まぁ、堅い挨拶はこの辺りにしてお茶でもしながら話でもしましょ。…咲夜、よろしく」
「かしこまりました、お嬢様」
今までの威圧感が嘘のように軽減し、咲夜さんに一言言うと椅子に座った。咲夜は了承の意を伝えると一瞬で姿を消した。
それを確認した後レミリアは俺の方に向いて
「貴方もいつまでも固まってないでそこに座りなさい。」
「あ、はい…。」
おずおずと返事をしてそのまま椅子に座った。パチュリーは特に何事もないかのように別の椅子に座った。
「さて、貴方が此処に来たこと、幻想郷について知っていることは大体聞いているわ…こいつを使ってね。」
レミリアの手に赤い蝙蝠のようなものが浮かび上がった
「こいつは私の使い魔みたいなもので、こいつから音ぐらいは私のところに届くようになっているの。貴方には悪いとは思ったんだけど不埒なことをしでかす輩だといけないから見張りでつけさせて貰ったわ」
「……」
なんとも…幻想郷では何でもありなんだな…と軽いカルチャーショックを受けてしまった
「皆様、お茶の用意ができました」
何も返せずに固まっていたところに音もなく現れた咲夜さんの言葉でお茶会はスタートした。
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