Chapter Ⅱ

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「…………」 キリクは、無言でケイトを見上げるだけで何も答えない。 「貴方の仕業なのは明白です。どうしてこのような事をしたのですか!」 ケイトがいくら怒鳴ろうが、キリクは素知らぬ顔で頬杖をついたまま微動だにしない。 しかし、あまりにも五月蝿かったのか、キリクは端末機を取り出して、何かを打ち込んだ。 此方からは何をしているのか見えないが、恐らく文字を打っているのだろう。 キリクは打ち終えた画面をケイトへ向けた。 『何を根拠に』 「貴方しか居ないでしょう!風の特殊魔法を使えるのは。違いますか?ロード・キリク」 その言葉に、またも端末機に文字を打ち込んでいくキリク。 今朝まで普通に言葉を発していた筈なのに、何故なんだ? セレスが不思議そうに見る中、キリクは端末機の画面をケイトに突き付けた。 「なっ!?」 ケイトはその画面を見るなり顔を真っ青にして、セレスの方へ戻っていった。 「ブルーライト!お前の席は、あそこだ」 ケイトはキリクの隣を指差して、そう吐き捨てるように言うと、授業の用意を持って教室を出ていった。  
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