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◇
────数日後、終戦もいよいよ佳境に入り、シルヴァの部隊は激戦区の最前線に行く事になった。
何日も帰れない状態が続き、仲間が1人また1人と負傷しては離脱していく。
この終戦に勝利すれば、文字通り戦争は終わる。
世界で一番強い国が確定するだけあって、皆は死に物狂いで激戦区を駆け抜けた。
戦争では魔術での殺人行為も多少は見逃される為、夜には闇討ちも少なくはない。
戦場では一時も心が休まる事はなかった。
『大佐!敵兵がこの近くに潜伏しているとの伝令が!どうなさいますか!?』
『焦るな。恐らく辺りが暗くなる頃に仕掛けてくるつもりなんだろう』
シルヴァは地形図を広げ、何かを考えるような素振りを見せると、ふと何かに気付いたように固まった。
『どうした?シルヴァ』
『いや……連中の事は気にしなくていい。貴様等は持ち場に戻れ』
シルヴァの言葉に兵達は不安そうな顔を見せる。
それもそうだろう。
日が暮れるまで後一時間もないのに敵兵が直ぐそこまで来ているのだ。
だが、シルヴァの次の言葉で兵達の顔から不安の色が消えた。
『奴等が潜んでいる近くに地図に乗っていない地雷源がある。此処に来るには、この地雷源を通る必要があるんだ』
『ならば、安心ですね』
『おい、気を抜くな。シルヴァ、何故地図にも乗っていない地雷源があるとお前に分かるんだ?』
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