Chapter ⅩⅨ

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時間が経つにつれ、予想以上に此方の状況が宜しくない中、地雷が爆発してから約4時間程で更に事態は悪化する事になる。 ガガッ、ザァー────! 突如、セレスの持っていた小型無線機から砂嵐のような音が鳴り響いた。 セレスは周りに誰の気配も感じない事を確認し、身を潜めながら無線機の応答スイッチを入れた。 『……此方、ナイト部隊。どうした?』 『ザザッ────此方、ケヴィン隊!伝令を!ガガッ、ガッ……子供が、ガガッ────を持って……ブツッ』 磁場の影響を受けているのか、所々雑音が混ざって聞き取りづらかったが、“子供”という単語をセレスは聞き逃さなかった。 切れた無線機にもう一度応答を呼び掛けたが、無意味に終わる。 ここは本当に磁場が高いようだ。 『クソ……シルヴァにも繋がらない』 苛々と無線機のスイッチを切ると、セレスはその場を駆け出した。 戦場に子供。 普通なら有り得ない筈だ。だが、その有り得ない事を有り得る事にするとしたら、子供とはつまり少年兵の事だろう。 一刻も早くシルヴァ達に報せなければ。 無線機の通信可能領域にさえ入れば、例え磁場の影響を受けようが通話出来る筈だ。  
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