2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
誰も知らない小さな国の、 小さな村の、 小さな野原で、 青くて小さな鳥は、 とても静かに、 小さな涙を流しました。 涙は鳥の頬を伝い、 小さな、名前の無い草花の葉に落ち、 やがて土の中に入り込みました 土の中に眠っていた小さな種は、 その小さな一粒の涙を、 大事そうに体いっぱい吸収しました。 小さな種は大きく育ち、 やがて大きな、 見たこともない木になりました。 その木に一羽の鳥が休んでいます。 木は囁きました。 「あなたがいてくれてよかった」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!