病院へ…

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病院へ…

しばらく走っているとかなり心臓がバクバクなりだした。 しかし今は気にならなかった。 そのままスピードを落とさずに走れた、多分マラソンの大会があったら間違いなくいいとこまで行けただろう。そうこうしている間に病院に着いた。俺はすぐに辺りを見回したそうすると由香が心配そうな顔で 『お兄ちゃん!お母さんが…お父さんが!!』 『落ち着け!何があったんだよ』パニックになってる由香をなだめた。 『今日車で遠くまで出かけている最中に事故にあって…今は手術してるの!』泣いてしまっている由香に 『とにかく手術室の前まで行こう!』俺と由香はエレベーターには乗らずに、階段を走った。そうすると目の前に手術中のマークが光っている部屋が見えた俺と由香はその前に立ち止まり息を整えた。すると中の人がこちらに気づきこっちにきた『親族の方ですか?』と尋ねてきた。 『はい!お母さんとお父さんは大丈夫なんですか?』必死に慶は尋ねた。そういうと 『今は何とも言えません、でも全力を尽くします、なのでここで待っていて下さい。』そう言うと手術室に戻った。そう言うと由香が『助かるよね?絶対に助かるよね?』無きながら俺に尋ねてきた。『あぁ絶対に助かる。だから心配っていたが指にはめていた結婚指輪が両親のものだと分かった。 『確かにウチの親です』涙は出なかった、多分まだ信じられないんだろう。まだ何にもこの時は感じていなかった。そう言うと医士は一礼して部屋を出ていった。俺も部屋を出て由香のもとに行くと由香はもう泣きやんでいた。多分もう涙がかれてしまったんだろう…そして少し黙った後に『家に帰ろう』と心配そうに言うと 『うん…』と死にそうな顔で答えた。俺は歩いて帰るのはムリだと判断してタクシーを病院の前で拾い自宅に帰った。家に帰ると電話には、親族やおじなどから電話が何件か来ており内容は、明日は大変だから休みなさい。あと明日には私たちも向かうからね。と言う内容だった。 そして俺は由香に 『今日はもう寝よう、明日は忙しいし…』そう言うと由香は少し頷いてから、部屋に戻った。俺も二階への階段を上り部屋にはいりベッドに横になった。 これからどうするんだろう…と考えてると涙が出てきた、由香は大丈夫だろうかそんな事をずっと考えていた。しかし慶は疲れていたのかまぶたはゆっくりと閉じ深い眠りに入った。 第3部に続く。
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