そしてフェイトは

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「なのはは、あれからもずっと私に笑顔を見せてくれてたんです。だから私は、そんなはずないのに、なのはは大丈夫なんだって思っちゃってたんです。‥‥‥‥でも、なのははやっぱり辛かったり、怖かったり感じてて‥‥私はそんななのはの気持ちに気付いてあげられなかった‥‥ぅうん、気付きたくなかったのかもしれないんです。だって、なのはは私の、その、支えというか、私を救ってくれた騎士で、だからなのはは強いはずだって思っていたかったんだと思うんです。‥‥なのはは強いです。私なんかよりずっと。でも、それでもなのはは女の子だって、アリサとすずかに気付かされて、それで病院に戻ってなのはに確かめるとやっぱりそうで。‥‥‥なのに私は気付いてあげられてなくて、本当はすぐにでも気付かなくちゃいけなかったのに。‥‥‥だから‥‥そんな気付いてあげられなかった私なんかがなのはといていいのかなって」 自分の気持ちを口にしたフェイトの目は涙でいっぱいで、星の光を反射してキラリと光っていて、とてもとても寂しそうで、辛そうな表情になった。
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