アリサの記憶の宝物

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校舎をでると火照った頬を撫でる若干冷たい風が心地よかった。 校舎を出てからほんの少し歩くと目的の場所に到着した。 そこには既に二人の先着がいた。 二人とも同じクラスの子だ。 私はまだクラスメイトの半分も覚えているわけじゃないけど、たまたまその二人は知っていた。 そのうちの1人、花壇の縁に座ってボーッと空を眺めている子の名前は高町なのは。クラスで、うぅん、学校で一番気になる子。なんか私と似ている雰囲気をもっているから。なんていうか寂しさを知ってるっていうのかな。なんだか纏っている空気が他のクラスメイト達とは違う女の子。 もう1人、座り込んで花を眺めている子はたしか月村すずか。
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