らいばるらいばるらいばる

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「あら、珍しい組み合わせ」 貴方が笑いました。 「女の話をしていたんです」 「なるほどねえ」 わたしが言うと、貴方は興味深そうに頷いていました。 「僕は仲間外れですか?」 貴方は、笑いながら残念そうな言い方をしました。 彼女が『先生は男性でしょう』と笑いましたが、わたしがそれを遮りました。 「…そうでもないですよ」 貴方が首を傾げました。 「どんな話なんですか?」 貴方の問いに、彼女が『スカートの話です』と答えました。 それにわたしも頷きました。 「僕はスカートなんて履きませんよ」 「わかってますよ」 貴方は不思議そうな顔をしていました。 それはそのはず、貴方とスカートは全く関係がないのですから。 それでも、貴方はこの会話に関係があるのです。 次の日、彼女はスカートを履いていました。繊細なプリーツを揺らして、恥ずかしそうに笑う彼女は、女性よりも女のコに近いような気がしました。 「先生、スカート似合ってましたね」 「そうみたいですね」 貴方は笑いました。 貴方が、彼女の姿を見てどう思ったのか全くわかりませんでした。でも、探るつもりはありません。 この戦いで、貴方の心を探ったりするのはフェアじゃないのです。 彼女の悪口を言ったり貴方に泣きついて同情を誘ったりしても、貴方の心を探ることだけはしてはいけません。 きっと、彼女にもわかっているはずでしょう。 彼女は美しい。ええ、全くその通りです。 「多分、彼女は君が好きなんだと思うよ」 「えっ?」 わたしは貴方を見上げました。 「ライバルだね」 貴方は笑っていました。それはもう、素敵な笑顔でした。 「…誰と誰がですか?」 「皆には内緒だから、言えません」 貴方は笑って、人差し指を唇に当てました。 わたしは、そうしてさっていく貴方をじっと目で追いました。 「先生は貴方が好きなんだと思います」 どうしてなのか、伝えようと思った言葉は思ったよりも小さくなっていました。
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