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「そうですか、では名前が呼べないのは困るので、そーですね~……ヴィオ、と呼ばせて貰います」
目のように前の男はうんうんと頷きながら楽しそうに話す
「名前……ヴィオ…か」
「えぇ、まぁ名前の由来は気にしないで下さい」
「由来?……これか?」
自分の紫色の前髪を引っ張った、バイオレット=ヴィオ位の発想なのだろうか
ふぅっとため息をついた
「まぁそんな感じの由来ですが…どうですか?……まぁ本当の由来は違うんですが」
最後の所は小さく呟いた
「あぁ充分だ」
「そうですか、それは良かった、と失礼」
音楽のなった携帯をポケットから取り出した
「あーはいはいわかりました、今行きますね」
一言二言返しただけの短い会話を済ませ、携帯をパタンと閉じてポケットにしまった
「すいませんちょっと席を外すのでちょっと待っていて下さい」
そう言って病室を後にした本当に何なのだろうか
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