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この世界には名前が存在しなかった
この世界の存在自体が不鮮明だったから
そんな世界でも昔、様々な事が起きた
この世界に住む生物達は、少しづつ変わっていく世界の環境の変化に少しづつ対応していくために、何年もの歳月を得て様々な個性や能力、形状を持った者達へと進化を遂げていった
しかし数億年の歳月の中に、世界に生きる者達にほんの小さな歪みが生まれ始めた
その歪みの原因は知能や感情、生きるという本能だけでなく、どうすれば楽に生きる事が出来るか、どうすれば生活が豊かになるか
手に入れたばかりの知識で考え着いた答えは奪い合うことだった
そして歪みは少しづつだが確実に広がっていき、思考を持ったばかりの生物達の不安定な世界を覆い尽すのにも余り時間はかからなかった
次第に起こっていく種族同士の争いが世界を蝕んでいった
そして、全てが終わった頃には個々の種族達はようやく自分達が起こした間違えに気が付いた
、その時にはもう手遅れな程に世界は傷付いていた
争いに巻き込まれた動物達は死に、武器などに使用すると言われ伐採された森や資源はなかなか元に戻らず、木はなくなり水は浄化作用が働かず生活に必要な川や海は荒れていった
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