プロローグ

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ふと目を開けると綺麗な青味のかかった月と月に照らされた夜空が目に入った 辺りを見渡すとそこは空とは違い、真っ暗な森の中だった 鳥の鳴き声や風が吹いた時に木の葉が揺れる音が聴こえる だが辺りは木々に囲まれていて、月明かりが届かない場所はほとんど見えない程だ そして少ししてから意識がはっきりとしてきた、そこで疑問が生まれた ――ここはどこだろう? 何でここにいる? 何も、思い出せない 不意に自分の視界に影がかかった 「大丈夫ですか?」 いきなり誰かに話し掛けられ、初めて自分が倒れていた事に気が付いたが身体中が痛く立つことも喋ることも出来なかった 「良かった、とりあえず息はあるようですね」 目の前の人はとりあえずは安心したという表情になってこちらを見ていた 「とりあえず起きているとその傷では身体中が痛いと思うので寝ていてください」 優しく声を掛けられたところで俺は意識を手放した
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