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――――・・・
父と母が
奥の部屋に消えてから
半刻ほどたった
最初は大きな物音や
2人の怒鳴り声が
聞こえてきたりしていたが
今は2人が部屋にいるのかすら
疑うくらいの静寂――・・・
「・・・だい・・・
じょーぶ・・・・・か・・な?」
「大丈夫。――・・・きっと・・・」
兄がわたしの不安を
取り除こうと
一生懸命笑みを見せる
その歪んだ笑みからは
兄もなにかしらの
不安を抱いていることが
一目でわかる
「――・・・お兄・・・・」
・・・――ぎゅっ――
自分にいいかせるように
大丈夫だと呟いた
兄の姿をみたさくらは
その不安を少しでも癒そうと
そっと兄と手を繋ぐ
.
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