親と子

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「どうして、あんなこと言ったの!まず理由を聞くことが大切じゃない!」 ダイニングのテーブル座ってる夫に言った。 「あいつだって、もう子どもじゃないんだ。」 「でも、悩んでるのよ。一緒に解決してあげるのが親の役目じゃない。」 妻は少しヒスに入っていた。 「強制するのはよくないだろう。」 ビールの蓋をあけながら言った。 「あなたは、心配じゃないの?」 「心配はしてる!」 「だったら、どうしてあの子と向き合おうとしないの?」 それは静まりかえっていた家中に響き渡る声だった。
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