親と子

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ビールをごくりと飲んだ後にぽつりと言った。 「信じるしかないんだ。」 妻はその一言にキレたように呆れた。 そして、寝室へ行き、枕に顔を埋め涙した。 しばらくして、ダイニングに戻ると、夫はソファーの上で寝ていた。 テーブルの上には娘のアルバムが置かれていた。 アルバムを開くと涙が頬を伝う。 ………信じよう 今はそれしか出来ない でも、いつか声を聞かせてね。 その時は精一杯、助けてあげるから。
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