迷いの竹林

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「…わかった。なら手っ取り早く済ませよう」 「手伝ってくれるのか!」 今までの表情と打って変わって明るくなる狐を見て、一つ疑問を投げかけてみた。 「そんなに橙ってのが大事なのか?たかが式神だろ?」 「確かに式神だが、私にとっては大事な家族なんだっ」 「家族…ねぇ」 新しい煙草に火をつけ、思いっきり煙を空へと吐き出す。 「君には家族はいないのかい?」 「家族…か」 興味本位で聞いたことを、まさか自分に返ってくるとは思っていなかった妹紅は、しばらくの間何も語ることなくただ空を見上げるだけだった。
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