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「それじゃあ私は行ってくるから」
「出かけるときは火元と戸締りの確認を忘れないでよ?」
「あと、里の人から連絡が来たら面倒臭がらずにちゃんと応対してあげること。わかった?」
「わかってるってば」
そこまで一気に捲し立てると、慧音は腕組みをし、部屋の奥で煙草をふかしている妹紅を睨んだ。
「まったく…煙草臭くなるからやめなさいって何度も--」
「あぁほら、早くいかないと遅刻するぞ」
朝から小言なんて聞きたくないと言わんばかりに、慧音の言葉を遮った。
「はぁ…いってきます」
いくら言っても聞かない同居人にひらひらと手を振り、慧音は里の寺子屋へと向かっていく。
「まったく…あいつは私の親か」
煙と共に文句を吐き出し、煙草を灰皿へと押し込むと、妹紅も外へと出て行った。
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