4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ですが、私には不安なんです……その約束が確かなものなのか……だからこうしてお願いをしているのです……私と約束してくれませんか……」
「いいですよ、約束するくらいなら」
考えるより先に口が動いていた。僕はお人好しなのかもしれない。いきなり話しかけられて、意味の分からない話を聞かされ、意義のない約束を交わそうとしているのだ。
「そうですか……」
彼女が微笑んだように見えた。
いや、街灯の光のせいかもしれない。ただ、表情が変わったことだけは読み取れた。
最初のコメントを投稿しよう!