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何とか彼女の隣を確保し、順調に世間話が出来るようになったが、彼女は次第に腕時計を確認する事が多くなった。
「誰かと待ち合わせですか?」
「う~…うん。ちょっと…ね。」
少しだけ質問に困った表情を見せる彼女
もしかしたら彼氏が来るのかもしれない。
祐一の胸がズキリと痛んだ。
聞きたくないが、聞かないでいる事も出来ない。
「もしかして……彼氏ですか?」
うまく冗談っぽく聞けたかな…
祐一は自分の声と表情に気をつけながら聞いた。
すると彼女は、
「彼氏いないから。」
「汐良さんみたいに可愛い人にいないとか、俺信じれませんよ💦」
「やだー。祐一君も立派にお世辞言えるようになっちゃってー。」
軽く肩を叩かれ、流されてしまった。
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