「桜」

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雪が溶けて 冬が春を迎えている 暖かな陽射しが 目覚めの時を告げている 桜のつぼみも 懸命に咲こうとしてる やわらかな風が それを後押ししてる 動物達が 眠りから覚めて 春を喜び 踊っているよ 満開の桜が 風と共に舞い散り 辺り一面 彩ってゆくよ 静かな水面に落ちる ひとひらの 花びらをすくって また空に返すよ 君が歩いてく 桜並木道を ずっと後ろから僕は 追うように歩いてく 君は振り向き そっと微笑んでくれた その時に僕は 「好きだ」と伝える 勇気が湧いた 鮮やかに染まる 桜のじゅうたんの上を 駆ける様に僕は 君の元へ 桜も小鳥も 応援している 「恐れるな 前を見ろ」 心で繰り返す 「あなたが好きです 誰よりも大好きです」 手に汗を握って 僕は答えを待つ 少しの時間をおいてから 君は 恥ずかしそうに 首を縦に振った ありがとう ありがとう 喜びの雨が 僕の瞳から 流れ落ちてゆく 君の小さな手を 僕はぎゅっと握って歩く 桜並木を
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