第一章

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わたし、真理乃懐歌(まりの かいか)は、一般ぴーぽーの言う、いわゆる幽霊とかUFOとか、そういう類の物は信じていない。 信じていないっていうより、いないことを知ってる。 なんでなのかって言うと、わたしの両親がある特殊な仕事をしていて、その仕事の内容がその辺の物を全否定しているから。 今までもお手伝い位ならやってたんだけど、今日からはわたしも本格的仕事をしなくちゃいけない。 それで、その仕事っていうのは―― 「ふぅ、やっと見つけたよ」 今の時間は午前一時。 場所は一級河川に架かっている橋の下。 懐歌の視線の先には、見たこともない色を弱く発光しながら飛び跳ねている物体。 「なぁんだ、下級のハプンか。なんでわざわざこんな夜中に出てくるかなぁ……。」 ――この世の生物を害する存在、ハプンを討伐すること。 心霊現象とかは、すべてハプンが起こした幻影や幻覚。 「まあ、初日から上級とかが出てきたら、わたしじゃどうしようもないよね」 早く終わらせないと、眞(まき)ちゃんに怒られちゃうし。 (リン)
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