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オムライスとコーヒーが出来上がって
少し急ぎ足で彼の元にメニューを運ぶ。
「お待たせいたしました。こちらオムライスとコーヒーになります。」
するとニコっと笑って直ぐさま一口コーヒーを啜る。
「やっぱり、君のいれるコーヒーが一番だよ。」
また言ってもらえた!
このセリフを聞くのは今日で2回目になる。
「ありがとうございます!」
照れくさくてあんまり顔を見る事は出来なかったけど、そう言い残して私は席を離れた。
「亮太…!また言ってもらえたよ!私のコーヒーが一番だって!」
キッチンの方にいる亮太に駆け寄って報告する。
「はいはい、良かったですねー」
自分で報告しておきながら、亮太の言葉はあまり耳に入っていない。
「嬉しいよ~!」
私が彼の事を好きになりはじめたのも、こと言葉がきっかけだった。
すごくすごく嬉しくて、来てくれる度に美味しいって言ってもらえるように頑張って、お店に来てくれるのが楽しみになって…
ある時急に3日間位店に来なくなった時があって、
なんだかすっごく寂しくて、
私、好きなんだって気付いた。
それからはもう、彼に会うことが1番の楽しみになった。
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