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「知ってる。
呪われてんだろ、ここ?」
身体だけで無く、
チャールズの声も同じ位に震えている。
全く頼りない。
「チャールズ…それが警官の台詞?
どうせ誰かが流したタチの悪いホラよ。
調べればわかるわ、
この教会は呪われてなんかいない!!」
警官帽をしっかり被り、その中へ腰まである栗色の髪をしまう。
きっぱりと言い切る迷いが無いモアに、もはやチャールズが言い返せるはずが無く…
渋々"わかったよ…"と冷や汗を垂らしながら、重い足取りで彼女の後ろをついて行く事に決めた。
いや、彼に選択肢はそれしか無かった。
そんなチャールズを尻目に
モアは早々と木で作られた大きな扉を古びた音を長く響かせながら、ゆっくり押し開ける。
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