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「いやそれはない。国境警備の奴らは全員オカマだからな。俺様が国境警備はオカマ以外にやらせないように、警団に圧をかけておいた。女の子が入国を餌に襲われたりしたら大変だからな」
あなた何やってるんですか?最近旅商人の数が減ったと思ったらそういうことだったんですか!みんな嫌がって来ないから少し利益が下がってるんですよ?
「しかし国境は無事に越えられたとしても、国内に入った後が心配だ。本当にエルフや猫耳が来てたとしたら危険だな」
私の心配など気にもしないで全然違うことに頭を抱えるシーグ様。
シーグ様が軽く腕を振るうと、するすると地上に落ちてくる光の檻。地上付近でパキンという音と共に砕けると、解放されたマリアは危なげなく着地しました。
「だろ?直ぐに確認に言った方がいいと思うんだ。猫耳なんかの獣人族だったら、ガーディアン達のいい対戦相手にもなるしな」
ひょっとしたら最初の奴隷の私より、マリアの方がシーグ様の扱いに長けているかもしれない。服の中に侵入してくる光の触手を抑えながらそう思ってしまう私。てかいい加減消して下さい。
「よし、これからは国境を通る者全員の情報をフェルナンデスの屋敷に送らせることにする。エリス直ぐに手配しておけ。俺様は街へ行って、移民の中に可愛い女の子がいないか探して来る」
言ってることとは大分違う爽やかな笑顔でシーグ様は歩いて行ってしまいました。
「面倒くさい奴だ」
マリアもポツリと呟きスタスタと去っていってしまいます。
一人残される私。
光の触手はとうとうシーグ様が帰ってくるまで消えませんでした。
「何だお前。まだ絡まってたのか?」
シーグ様の馬鹿ああああ!
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