暗き深淵の微睡みで

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『嬉しい』を知った『それ』は、成功した石の配列を参考に『意識を持つモノ』が発生する石を、どんどん増やしていく。 『意識を持つモノ』はどんどん増え、数億年、数十億年、数百億年経過すると『意識を持つモノ』たちの『意識』が、自分に近付きつつ有る事を、『それ』は感じた。 しかし、石は永久に存在する事は出来ない。 古い石から、勝手に爆発して、時には『意識を持つモノ』も巻き添えにして、消えてしまう。 『それ』は『意識を持つモノ』たちが消えて行くのを、とても『悲し』んだ。 『悲しみ』を覚えた『それ』は、ある程度まで育った『意識を持つモノ』たちに、『知恵』を授ける事にした。 消える石から、数百億年後には逃げ出せるだけの『知識』を。 しかし、その数千年後には、『それ』が能えた『知識』は忘れ去られ、結果、数え切れない程の『意識を持つモノ』が数百億年後には、『それ』の目の前で消滅していった…… ・
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