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桜散る季節
俺と君はあの山で会っていた
『急に呼んでごめんね~』
「大丈夫だよ」
俺と君は暫くたわいのない話をした
随分話したのか、夕日が見えていた
「もう夕方だね」
『うん』
「そろそろ帰ろ」
『じゃあ…』
「送っていくよ」
君は申し訳なさそうにしていたけど
どこか嬉しそうだった
そして君の家に君を送った
そしたら君は『家に上がって』っと言った
「俺は良いよ」って言ったけど
君は絶対上がって言うから上がらして貰った
そして君の家で夕飯をご馳走になった
君の手作り料理
君は不味くないか心配そうだったけど
とても美味しかった
不味いものなんて1つもなかった
「とても美味しかったよ」って君に言ったら
君は顔を真っ赤にさせて『ありがとう』って言ったよね
その日、俺と君はさよならした
今度は入学式に会おうと約束をして
─*─
入学式
君は真新しい制服に包まれて来た
お互い挨拶をして学校へ入って行った
そして学校が終わった後、またあの場所で空を見ていた
『綺麗だね~』
「ああ…」
快晴で雲1つない空
それは真っ青で綺麗な空が広がっていた…
暫くして俺は君を家に送り、家に帰った
そして四季が回っていった…
春の青い空も
夏の青い空も
秋の青い空も
冬の青い空も
ずっと見てきた
君と一緒に…
君が空を見る時の表情はとても眩しく綺麗だった
この頃から、いやずっと前から
君の事が好きになっていった
そして高校2年の春
君は変わってしまった
*
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