503人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、クリフトはすぐさま地面に両手を着いて体を支えると、レミーのグラウンドパンチにカウンターを合わせる様に右足刀蹴りを放った。
パンチが届く前にクリフトの右足刀蹴りを腹に食らったレミーは、その衝撃で後方へ吹き飛ばされ、地面を転がってうつ伏せに倒れた。
クリフトはレミーの右肘打ちを食らった左こめかみから血を流していたが、そんなことには気にも留めないと言わんばかりに、勢いよく上体を起こしながら不敵に笑った。
「ハッハァ!良いエルボーだ!なかなか効いたぞ!?やはりムエタイの肘打ちは効くなぁ!まともに食らったのは初めてだ!」
レミーもゆっくりと立ち上がりながら、口元に不敵な笑みを浮かべる。
「ほう、そう言う割りにはあまり驚かないんだな?大した男だ。ムエタイのエルボーは首相撲の間合いから相手の死角を突くことが出来る。わかっていたとしてもガードするのは容易じゃない。だが、貴様こそ尋常じゃない程体を鍛えているな?腹筋まであれほど肥大化してるとはな。膝蹴りが通らないボディなど初めて見るな」
「ハッハッハッ!驚いたか!?」
クリフトは立ち上がると、右手で腹を叩き、自信ありげに答えた。
「この体はフルコンタクト空手の試合で、散々に痛めつけられて鍛えたもんよ!例え格闘技の心得が多少あっても、並みの打撃じゃ俺の体にダメージを通すのは不可能だ!何ならもっと蹴っても良いぞ?好きなだけやってくれ!」
最初のコメントを投稿しよう!