RAPTORS

END GAME part Ⅰ

(ほう、初めてにしては良い身のこなしだ。プロジェクト・ラプターズは骨格筋の出力を向上させる反面、配合されているカフェインの副作用で筋緊張が増大し、射撃精度を悪化させる。その点を考慮して、あえて精密に照準を合わせずとも射撃が出来る様に、俺は短時間で広範囲に弾丸をばら蒔くこのマイクロUZIを2挺使っている。だが……)

ジャドは2挺のマイクロUZIの弾倉を交換し、コッキングハンドルを引く。

(奴は、イングラムM10に革製ストラップを追加装備したことで、これまでよりさらに射撃精度を向上させている。いや、ストラップだけではない。恐らく、射撃精度を向上させるために機関部も改造しているな？いずれにしろ、これで銃の性能は奴の方が上になった。こちらのペースに引き込む様な戦い方をしなければ、俺が勝つのは難しい。レオン、やはりお前は俺の期待を裏切らないな。とことん楽しませてもらうぞ！)

ジャドは勢いもつけずに、地面を蹴って軽々とコンテナの上に飛び上がると、すかさずコンテナの上を蹴ってさらに高くジャンプしながら、2挺のマイクロUZIを乱射した。