いち.風が吹いた日のできごと

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「うん、なかなかのできだな」 お椀についだお粥をこぼさない様に運ぶ。 そして、美羽の部屋の扉を開いた。 「美羽、できたぞー」 中に入り、ドアを閉め美羽を見る。 すると、 「…………」 「……あれ?寝てるのか?」 布団を軽くめくって見る。 すぅすぅと寝息を立てる美羽がそこにいた。 「あちゃぁ……、どうするか、これ」 冷めたらおいしくないよなぁ、とまだ美味しそうに湯気を昇らせるそれを見る。 「しょうがない、これ食って帰るか」 和馬はその場に腰をおろしてお粥を一口頬張る。 「……んまい」
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