いち.風が吹いた日のできごと

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「今日は客も来ないし、小鳥遊、様子をみてきてくれないか?」 「え?俺がですか?」 「一番適任だろ?」 すぐ横で絶望しているホモが膝をつく。 「お、俺はこれから何をすればいいんだ……」 「俺がこのバイト付く前にしてたことをすればいいだろ」 「まぁとりあえず、たのんだぞ」 ポン、と肩を叩かれ、にっこりと笑顔を見せられては、流石に断れない。 それに、心配なのは当然なので、別段抵抗の意も沸かなかった。 「それじゃ、行ってきますね」 「おう、頼んだぞ」 「か、かず…和馬ぁぁぁああぁぁあああぁああ!!」 「俺はなー、見られてない時ほど頑張るやつは大好きだなー」 「坂元、何をしてるんだ。さっさと仕事に戻るぞ」 「殴っても良いか?」 問題解決。 その場で一息つき、和馬は記憶を頼りに美羽の家まで向かった。
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