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「んじゃ、もう少し居させてもらうな」
「……ぅん」
そう言い、和馬はその場に座る。
少し荒目の美羽の吐息と、時計の針が時を刻む音だけが、小さく響く。
「話し、できそうか?」
「……だいじょうぶ…、何…?」
「何で玄関の前で寝てたんだ?」
「……部屋で寝てたら、和馬君からのメールがきて…」
メールを確認し、すぐに返信しようとしたのだが、頭が上手く回らず意味不明な文章で送信しまい、
せめて出迎えだけでもと玄関に向かったが、気分が悪くなり、倒れた。
と、大体こんな風な意味の言葉を美羽は言った。
「俺のせいだったのか…」
「……私は、だいじょうぶ、だよ…?」
気分が悪そうにそう言う美羽だが、和馬の罪悪感は増すだけだった。
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