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聖夜の部屋に入る。
『で?話したいことってなに?』
「…俺な。小さい時から体弱かったじゃん?」
『あぁ確かに。たまに天てれ休んでたよな。』
「その事なんだけど。」
『うん。』
「ずっと話さなきゃとは思っててさ。」
『で?』
ふと、拓巳は聖夜の顔を見た。
聖夜は泣いていた。
「…ごめん俺…泣かないで話そうと思ったのに…」
『な…なんで泣く?』
「実はさ…見せたこと無いと思うけどこの傷、心臓移植したあとなんだ…」
聖夜は顔をくしゃくしゃにしながらいった。
『え…そうか…そうなんだ…今までよく耐えたね。…もう頑張らなくて良いよ。』
拓巳はそう言って聖夜の頭を優しく撫でる。
「…辛かったんだ…しんどかったんだ…一人にはなりたくなかったし…」
『分かった。分かったからもう何も言わなくて良い。みんなには聖夜に無理させないように俺から言っとくから。』
拓巳はそう聖夜に言い聞かせた。
そして、拓巳はそっと聖夜の頬に自分の頬を擦り付け、軽く頬にキスをした。
「…///。たっ拓巳…一磨は良いの?」
『今日だけだ。』
この日は親に電話を入れて聖夜の家に泊まった。
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