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感じた事の無い恐怖。いや、どこかで感じたかもしれない。
感じたとしても、どこで起きたか分からない。
でも、最近起きた感じだ。それでも、どこで起きたかは思い出せない。
そう考えながら、ひろしは図書室の机にあった鍵。『屋根裏部屋』の鍵を手に取った。
やはり、どこかで感じた殺気が図書室の奥から感じた。
ひろしは、すぐにポケットに閉まって全力で走った。
やっぱりだ。
青い怪物。青鬼。見た目は歩き、しかし速さは割と速い。
人よりかなり大きい。しかし、あの巨漢であの速さ。
ひろしは、廊下に出た後、止まらずに2階へ全力で向かった。
階段に上る際、右耳から「ガチャ」と音がした。
予想以上に速い。ひろしは、たけしがいた部屋に行く予定だったがそのまま屋根裏部屋へ向かった。
それでも、青鬼はしつこく追ってくる。
ひろしは、何も喋らず、ほとんど考えずに屋根裏部屋に着いた。
ひろしは、急いでポケットから鍵を取り出す。
しかし、急いでるせいかなかなか出せない。
どんどん、青鬼の追う気配が近づく。
やっと、出して扉を開けた。
扉を閉める際、廊下を見た。
さっき居た場所に青鬼がいた…。
ひろしは、すぐに閉めて扉から距離をおいた。
ここは、最上階の屋根裏部屋。逃げ場は無い。もし、来たら上手く避けてまた下に降りるしかない。
しかし、感じた殺気が不意に消えた。
「…?」
おかしいと思い、ひろしは慎重に扉を開けた。
いない。
さっきいた青鬼が、忽然と消えている。
扉を閉めて、さほど経っていない。
階段の方も覗くが、青鬼はどこにもいなかった。
「どうにか、撒いたようですね…。」
さっきいた部屋に戻り、赤いソファに座った。
ここまで、止まらずに全力で走った。
心も体も疲れたようだ。
もし、あの時に鍵を取り出すのが遅れてたら…。
…と、思うとぞっとする。
一息して、ひろしはこの部屋を探索した。
広い部屋だけど、置いてある物は少ない。
たけしが入ってたタンスと同じのがある。
開けると、木箱があった。
どうやっても開かない。ひろしは、仕方ないので無理やりポケットに入れた。
奥に本棚もあった。
棚に手を掛けた時だった…。
「!?」
本棚が動いた。
そして、棚の奥の壁に何か窪んでいる。
○⊂
ひろしは、考えたが分からなかった。
ここで、ひろしは記録表に今現在を記録した。
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