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路地を抜けると見知らぬ広場に出た。
すると広場にはさっきの2人組と同じ制服の男子となんとその彼の首に日本刀らしき刃物を付けたうちの学校の制服を着た男子がいた。
私は何も考えずとっさに大声で言ってしまった。
「ちょっと何してるの!人にそんな物向けるなんて!」
私に気付いた刀男はこちらを向いた。
「違う!これは・・・」
するとさっきまで泣きかけていた男子は一瞬ニヤリと笑った。
次の瞬間男子は右手を刀男に向けた。
「しまった!」
そう言って刀男は男子からすぐさま離れた。
離れるのと同時に男子の手からは勢いよく炎が出た。
「ちょっと何なの!?」
私が驚くと刀男はいつの間にか私の隣に来ていた。
「お前のせいだぞ!」
私は刀男の言葉にいらついた。
「あんたが悪いんでしょ!人に刃物なんて向けて」
すると刀男は私の言葉に反発した。
「違うって!これ見ろ!」
そう言って刀男は左胸部分に付いたSAMDと書かれた赤いバッジを見せた。
「うそ!?あんたSAMDだったの!」
SAMDとはSAの関連がある事件を取り締まったり街の治安維持をする人のことでさっきまで私がいたSAMFに所属するいわば街のSA専門の保安係だ。
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